こふん日記

2011年の旅行記 メコン編、中央アジア編、チベット編

2021-01-01から1年間の記事一覧

中央アジア56 ドゥシャンベ

朝食は向かいのカフェでアメリカンブレックファースト(風のもの)かオムレツでたんぱく質を補給し、日中はメルブでクーラーに当たり、部屋へ戻った後は冷蔵庫でキンキンに冷やしておいたマスカットで水分補給するというのが一日のスタイルになっていた。カ…

中央アジア55 タジキスタンと中国

ドゥシャンベを歩いているとタジクと中国とのつながりを感じる場面がある。街を走るミニバスは中国から提供されたのか、「中塔友誼車」(塔は塔吉克斯坦(タジキスタン)の頭文字)と書かれている。それにすれ違う若者が笑顔で「ニーハオ!」と挨拶をしてく…

中央アジア54 ドゥシャンベ

夜が明け僕はフロントへ直訴しに行った。すると今度はすんなり4階の北側の部屋に替えてもらえた。バトルが待ち構えているものと予想していたから、あまりのあっけなさに拍子抜けしてしまった。ともかく一歩前進だ。言わずにぐちぐちと溜め込むのは良くない。…

中央アジア53 ドゥシャンベ

ホログは立ち寄る価値があると言ったけど、ドゥシャンベはお世辞にもすることがあまりない。僕にとって唯一の仕事はウズベキスタンのビザを取ることだった。だから真っ先にウズベキスタン大使館に足を運んだ。 多分、ドゥシャンベでウズベクビザを取る人はち…

中央アジア52 ドゥシャンベ タジキスタン

ドゥシャンベでは街の中心から2㎞ほど南西に外れたところにあるファルハングというホテルに投宿した。ここはサーカスに近いという点を除けば何の特徴もない、飾り気を一切排した4階建ての典型的なソ連式ホテルで、外観を見ただけで中身はきっと期待できない…

中央アジア51 ホログからドゥシャンベへの道

2011年8月6日 今日はタジクの首都ドゥシャンベを目指す。移動手段は飛行機あるいは車だ。飛行機で45分、車で15時間だから迷わず飛行機を選択したいところだが、ドゥシャンベ-ホログは小型機が1日1便飛んでいるだけなので予約がなかなか取れない。僕もいち…

中央アジア50 ホログ タジキスタン

ホログに着いて時計の針を1時間戻した。ワハーンではバダフシャン時間と言って、タジキスタンの中央時間から1時間進んだ時間が採用されているからだ。そうすると時刻は昼の4時でまだまだ明るい。両替をしたり買い物をしたりするため町に出ることにした。 ア…

中央アジア49 ガラムチャシュマ温泉

僕はドライバーにいくら払うべきかをしばし考えていた。ムルガブからホログまでの車代は470ドル。うち半分の235ドルを前払いしているから残金235ドルだ。(ちなみにオシュからムルガブまでは2768キルギスソム=62.5ドル) つまり3人で割ると1人当たり78ドル…

中央アジア48 灰色の川 ワハーン回廊 パミールハイウェイday5

2011年8月5日 2011年8月5日 起床後、川のほとりまで歩いた。山岳の急流だったパンジ川もすっかり育ってここでは大河の佇まいで水はゆったり静かに流れていた。ここの川はメコン川の濁った茶色い水とは違って、ネズミのような灰色だ。こんな色の川は後にも先…

中央アジア47 とりとめもなくTRPVについて語ったこと

チキンスープの夕食後、まだ寝るには早い。他愛のない雑談を交わした。なぜか、「唐辛子に殺菌効果があるか?」という旅行者が食中毒の予防策として考えそうな話題に及んだ。 唐辛子を辛く感じるのは、辛み成分カプサイシンに対する受容体TRPV1を人が持って…

中央アジア46 ビビファティマの泉 ワハーン回廊

山を下りてウラングという村に向かった。ここには4世紀に建造されたピラミッド型の仏塔が残っている。「旅行人ノート」では、これを仏塔ではなくゾロアスター教の祭壇跡としている。とすると、仏塔の頂上に置かれた「ブッダの足形」は違う解釈になるだろう。…

中央アジア45 ワハーン回廊とは何か?

https://cdn.britannica.com/41/5341-050-0FDFBFFD/Afghanistan.jpg 朝食を食べてすぐ我々は出発した。ランガルから西へ10分ほど走ったところに良い展望台があるということで、車を降りて歩くことにした。麦畑を抜けて丘を登っていくが、なかなかの急坂で息…

中央アジア44 ランガル ワハーン回廊 パミールハイウェイday4

2011年8月4日 ランガルの標高は2800m。これはカラクル~ムルガブ~アリチュルと3,500~4,000mの高地を通って来た後には低く感じる。感覚的には標高3,000mあたりにしきい値のようなものがあって、それより下がると息を吸い込んだ時に空気の濃さが実感できるし…

中央アジア43 ワハーン回廊へ

峠を越えるとその名もまさしくパミール川という名の川が現れる。この辺りの標高はだいたい4000m程度だけど、周囲に突出して高い山がないせいで、雰囲気は全体になだらかな丘陵地といった風情だ。どこかから水が湧いてくるのか、水量は意外と多く流れは速い。…

中央アジア42 ワハーン回廊への道

アリチュルを離れてM41を少し走ると、よっぽど注意していないと見落としてしまいそうな細い分岐が現れる。この標識もない分かれ道がワハーン回廊への入り口だ。我々の車は左に進路を取り更なる辺境へと分け入った。この先、風景は単調で、草すら生えない月面…

中央アジア41 アリチュル村の魚のフライ パミールハイウェイday3

2011年8月3日 2011年8月3日 長い夜がやっと終わり朝を迎えた。エネルギーを得ようと朝食をなんとか流し込んだが、5分もたたないうちに嘔吐してしまった。気分が改善する兆しは一向に見えない。このままパミールの旅を終えてしまうのかと一抹の不安が頭をよぎ…

中央アジア40 ムルガブ パミールハイウェイday2 タジキスタン

2011年8月2日 朝から吐き気が強かった。水とリンゴだけ胃に押し込んだが、トイレに行った際、強烈な臭いに催され全て吐き戻してしまった。仕方なく水だけ追加で流し込んだ。 カラクルは9時に出発した。パジェロは今日も容赦なく飛ばす。大きな横揺れがずっと…

中央アジア39 出発 パミールハイウェイday1

2011年8月1日 その日は朝7時に起きて、部屋でヨーグルトと桃ジュースとポテトチップスという変な組み合わせの朝食を済ましロビーで車を待った。9時過ぎにやってきた三菱パジェロに乗り込み、残りの3人であるナヴィルとフランス人カップルを拾いオシュ…