こふん日記

2011年の旅行記 メコン編、中央アジア編、チベット編

中央アジア76 ホタンからウルムチへ

9月8日

ウルムチ行きの寝台バスは清潔な白いシーツが敷かれていた。ウルムチまでの長旅が少しでも快適に過ごせそうで良かった。ホタン行は不潔で眠るどころではなかったのだ。
21時の食事休憩で、昼に続いて2食連続でシャシリクを食べた。今回のシャシリクはかなりのジャンボサイズで、肉も硬くて嚙み切れない。やはり大きさはほどほどがいい。バスが出発しそうだったので、最後の二個は殆ど噛まずに食道へ押し込んだ。あれだけ大きな塊を飲み込んだのは人生後にも先にもない。


地図上バスはタクラマカン砂漠の真っ只中のはずだが、外は闇夜で何も見えない。目を閉じ、眠気に体を任せた。日の出を迎えたころには、近代的ビルが林立するのが目に入った。まるで砂上の楼閣のような幻想的な光景だった。空は晴れて穏やかに見えたが、トイレ休憩で外に出ると風が強かった。




タクラマカン砂漠を抜けると岩山が立ちはだかっていた。岩だらけの坂道をゆっくり登っていく。あまりにも風景が単調でげんなりしてきた。日射しが熱く、ゆでガエルになりそうだ。まさか山越えがあるとは思っておらず、精神的にも身体的にもきつい。峠の標高は約2000メートルだった。なだらかな下りに入りバスはスピードを上げた。14時にウルムチに到着した。