こふん日記

2011年の旅行記 メコン編、中央アジア編、チベット編

中央アジア74 カシュガル

2011年9月6日

招待所の硬い板ベッドで寝られるわけがないと思っていたが、知らないうちに眠りに落ちていたようだ。周りの物音で目を覚まし、真っ暗な部屋を手探りで電気スイッチを付けると朝8時になっていた。さて今日はこれからどうするか?

実はカシュガルのことについては殆ど何も調べていない。この招待所も最初に当たっただけで、ほかにどこに安宿があるかも知らない。土地勘のない地で宿探しをする気力はないし、ここで連泊はもっとあり得ない。となるとウルムチを目指して頑張って移動するしかないだろう。バックパックを担いで街に出た。



カシュガルの鉄道駅は街の中心からかなり離れた場所にある。行き方が分からないので、5元のバイタクに乗って行った。鉄道駅はひどい混雑で、駅構内に入るのに30分ほど並ぶ必要があった。駅構内に掲げられた電光掲示板を見上げ、数秒ごとにぱっぱっと切り替わる文字を眺めてウルムチ行きの空席を探す。しかしどうやら、5日後までの席は完全に売り切れているようだ。これはバスについても同様で、ウルムチ行バスが出る国際バスターミナルは押し合いへし合いの状況で、切符売り場にたどり着くことすら困難な状況だった。Uターンラッシュの時期にかち合ってしまったのかもしれない。一瞬カシュガルにしばらく留まるプランが頭に浮かんだが、すぐに打ち消しプランBを考えた。
ウルムチの直行便がないなら経由便を探せばいい。
地図を眺めながらルートを模索してみた。カシュガルからウルムチに向かう最短ルートは、タクラマカン砂漠の北側を走る道だが、このルートのバスはどれも売り切れているだろう。では、タクラマカンを南にぐるっと迂回する南回りルートはどうだろうか?小さな街を目指す人はUターンラッシュと言ってもそれほど多くないだろう。僕は南方方面のバスが出発するカシュガルバスターミナルに赴いた。
一番空いている窓口に並ぶと、ホタンという町行きのチケットを扱うカウンターだった。16時、18時30分、20時発の便があるという。深夜着になるのは困るので一番遅い20時の便にした。95元だった。バックパックを預けて、街へ戻った。


銀行で100ドルを両替し、トイレを兼ねて百富ハンバーガーで休憩を取った。このハンバーガーチェーンはトルファンでも何度かお世話になった新疆発のファーストフードである。種類がやけに豊富で鶏やらBBQだけでなく、何とピザまであるが、総じて味付けがスパイシーなので、平凡なマクドナルドが恋しくなっていた。