こふん日記

2011年の旅行記 メコン編、中央アジア編、チベット編

中央アジア8 ウルムチ

2011年7月1日
ビザを受け取り、ウルムチへ戻ってきた。今回僕が泊まっているのは、新疆飯店ではなく北にある麦田ユースホステルだ。5人部屋ドミトリーが55元と新疆飯店より少し安いが、どうも何かがしっくりこない。まず2段ベッドの軋む音が苦手だった。そしてドミトリー特有のルーズな同室者に耐えられなかった。到着した日の夜、夜更かしした二人組が戻って来たのは深夜3時だった。それまで電気が点けっぱなしで、それからもお喋りをしていたのだ。こんな毎日が続けば寝不足になってしまう。あと蚊が多いのと水回りが貧弱なのも気に障る。あのトルファン賓館の地下牢を懐かしんでいる自分に気が付いて、新疆飯店に出戻ることを決意した。

麦田ユースホステルに泊まる一番の利点は、すぐ近くに百盛(PARKSON)というデパートがあることだろう。4階が広大なフードコートになっていて、贅沢を言わなければ、食べたい気分のものが大体見つかる。ウルムチに戻って来た日の夕食は砂鍋にした。
トルファンで閉ざされた生活をしていたから、俄然都会のものが恋しくなる。久しぶりのKFCは旨かった。ただウルムチKFCに粥は置いていない。ピザが無性に食べたかったが、ピザハットは激混みで入れなかった。そして、これだけ大都会のウルムチなのに、まだスタバやセブンイレブンはない。「なめらかプリン」とか「マンゴーフラペチーノ」は我慢するしかない。
灼熱の新疆にいれば湯船につかりたい時もあるが、一人で中国のサウナ屋に入る勇気はまだない。
なんだか不自由だな、と愚痴がついこぼれる。
暇な時間がある時にほかの旅人はどうやって過ごしているのかなと思いを馳せる。休みの日に何をしているのか問題は、他の人が何か有意義な時間の過ごし方をしているに違いないというやっかみから来るものだと思うけれど、旅行中に時々そう思うことがあるということは、旅行に退屈と空虚がつきものであることの証明なのだろうか?
快適で楽しい旅を実現するのは意外と面倒くさい。