こふん日記

2011年の旅行記 メコン編、中央アジア編、チベット編

ベトナム縦断21 ダナン発

2011年3月5日

6時になると車とバイクのノイズで目が覚めた。ベトナムはどこでもとにかく朝が早い。二重扉でも音の侵入を防ぎきれなかった。
北のタイビンビーチを散策しようと外に出たが、造成工事中で立ち入り禁止だった。リゾート開発の現場はあまり見ない方がいいとつくづく思う。さて、そのまま町の北にあるトゥアンフォック大橋を東に渡ることにした。ソンチャー山とダナン市街を結ぶ大きな吊り橋だ。橋の周囲はどこも大規模な開発が進行中だった。その一つの塀に「true friends park」と書かれていたが、friendsのfが漢字の「友」になっていたのが笑えた。これは中国資本なのだろうか?
トゥアンフォック大橋は長さ1.8kmあり、頂上まで来るとかなりの高さがある。1㎞ほどの幅があるハン川を行き来するたくさんの船、そして川の左岸に拡がるダナンの町が気持ちよく俯瞰できる。もやのせいでソンチャー山は少し遠く見える。ソンチャー山は軍事基地だったせいであまり開発されていないようだ。島の南部バイランには1泊600円ほどのコテージがあるらしいが、「トイレを使用する前に便器にカエルがいないかどうか確かめた方がいい」という記述をみて、わざわざ見に行く気にはなれなかった。
橋を往復するとかなりの距離になり意外と時間を食った。列車の時刻が近づいてきたので早足で戻り、エビ入りミー(ミーは小麦麺)、バインミーバゲットサンド)、コーヒー牛乳を朝飯とした。10時15分にチェックアウトし、セーオムで駅に向かった。列車はほぼ定刻通り10時46分発だった。
寝台列車のコンパートメントはやはり狭い目だが、それでも4人部屋を独占できたので良しとしよう。このまま次の大きな停車駅であるニャチャンまで10時間独り占め出来ますようにと祈っていたら、次のタムキーで3人が乗ってきて満席になってしまった。あとはひたすら横になって時間が過ぎるのを待つ。あまり統一鉄道に過度の旅情を期待しない方がいいと思う。ハノイからフエ、ドンハーからダナン、ダナンからサイゴンと統一鉄道全区間を乗車した僕が積極的に勧められるのは、フエ-ダナンの海岸路線くらいだろうか。もし将来新幹線が開通したら、僕は夜行ではなく日中に座って行きたい。もっともその頃には車両もサービスも充実しているかもしれないが。
ところで夕食が要るかどうか事前に聞きに回って来るので、忘れずお願いしたいところだ。実際に運ばれてくるのは18時ころ。豚の炒め物と白菜を茹でたもの、野菜の入ったスープとライス大盛だった。とても美味しいという訳ではないが、25kD(=100円)なら車内食としては十分リーズナブルじゃないだろうか?
ちなみに僕の持論だが、外国語で確実に覚えるべき数字は「25」だと思う。1,2,3,4、と順番に覚えるのは必須だけれども、すぐ混同してしまう。2と10と5がしっかり頭に入れば、意外と他の数字もスッと頭に入ってくる。年を取ると本当に覚えにくく、かつ忘れやすくなる。