こふん日記

2011年の旅行記 メコン編、中央アジア編、チベット編

中央アジア17 セメイ(セミパラチンスク) カザフスタン

2011年7月14日

夕方5時に家に戻り夕食を頂いた。メニューは鶏のクリームソースマカロニだったが、文句なしに美味しい。カザフスタンの味覚は意外に日本に近いかもしれない。気分を良くしたお母さんがグルジアワインを開けた。彼女はムスリムだが酒を嗜む。ただ豚は食べない。世俗化ムスリムの一つの形なのか?ちなみにイスタンブールイスラム教を学ぶ次男に、君は飲むのかと聞いてみると、首を横に振り、右手で左腕を切り落とすジェスチャーをしたので、僕はほっとした。

今日は元ボクサーというお母さんのお兄さん、それから別棟のお母さんの妹さんが来ていた。入れ替わり色んな人がやって来るので誰が誰の兄弟で誰の子供か分からなくなってきた。彼女はドイツに出稼ぎに出ていて、帰省中ということだ。ショッキングピンクの薄手のワンピースを纏い、朗らかな人だった。この夜はみんなで合計5本のワインを空けた。二日間ゆっくり眠れていなかった僕は、アルコールが回ると耐えがたい睡魔に襲われてベッドに倒れ込んだ。その後も宴は続いた。9時頃になってお母さんやこの若い妹さんが、踊りに行こうと誘ってきた時はもう限界だった。ゆっくり横になりたかった。ホテルセメイまで送ってもらい、別れることにした。もし元気が余っていたら、楽しい夜になっただろう。

ホテルセメイはソ連時代から続く、飾り気のないホテルだ。外観だけ見ると、共同住宅のように見える。シングル1500テンゲの部屋は満室で、3000テンゲのツインしか空いていなかった。1テンゲ=0.55円だから、1650円だ。シャワー、トイレ共用で、簡素なベッドとテーブルが置かれただけの部屋にしては高いと思った。扉と絨毯だけが不釣り合いに立派だった。ベッドで横になると妙に沈みこんで寝にくい。さっきまであれだけ眠たかったのに目が冴えてきた。久しぶりにシャワーを浴びた。2日浴びていないだけで、随分と汚れた気がする。